ひるまこうむてん若獅子日記-132 耐震補強-2

写真-1 (ノダ)ラスカットMによる壁補強

写真-2 ラスカットMを貼る前に金物補強も行います。
平成26年5月4日
こんにちは。(有)比留間工務店の齊藤です。晴天に恵まれ最高の連休を過ごされている方も多いと思います。地元の府中市では「くらやみ祭り」の真っただ中です。私も昨日仕事を終えた後山車の巡行に参加してきましたが、今日は事務所でたまったデスクワークを片付けます(泣)。さて今回は130号に続き、私が現場で行っております、耐震補強の実例を紹介させていただきます。現在行っている木造住宅の耐震補強は、耐震診断の結果を踏まえて、補強計画を行い全9ヵ所の補強を計画しております。現段階では4ヵ所の補強が完了しております。前回の日記で紹介したのが、室内の筋かい補強でしたが、今回は外部からの補強です。(写真-1.2)基本的に耐震補強計画は既存の耐力壁の補強をベースとし、それでも基準をクリアしない場合や、バランスが悪い場合は耐力壁の新設を行います。(今回の現場も1ヵ所耐力壁の新設を行います。この件は後日レポートします。)写真-1の場合はすでに筋かいが存在している耐力壁なんですが、筋かいや柱の接合部に補強金物がついていないので金物補強を行い、後施工アンカー(接着系)による土台と基礎の緊結、さらに構造用合板(ノダ・ラスカットM)を貼って補強しました。これだけの補強をすることにより、耐震診断の際に用いる数値で、壁基準耐力という数値が現状の3.2Kn/mから、8.9Kn/mにアップしました。(今回使用したラスカットMは、モルタル下地という一面もあるので、工期の短縮や、防水性、防火性に富んだ材料なので、耐震性以外にも優れたものです。)筋かいが入っていれば安心、と思われる面もありますが、現在では筋かいもしっかり専用金物での固定が義務になっていますし、計算結果によっては筋かいの量が不足していたり、筋かい自体の強度が不足していることもあります。そういった場合、可能であれば今回のように補強ヶ所の外壁を撤去し、金物の補強と構造用合板補強というのが有効的な補強方法になります。(一見構造用合板を貼るだけではたよりなく思われるかもしれませんが、実は壁倍率は筋かい45ミリ厚が2倍、構造用合板が2.5倍というように構造用合板の方が上なんです。)今回の現場では、他にもサッシの入替と同時に行う耐力壁の新設や、建物の足元の補強をメインに行う工法も行いますので、今後も準備ができ次第この日記で紹介していきます。

次号予告?こんな補強方法もあります。