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市販のL型金物を使用した戸棚の固定施工例

平成24年5月2日

 こんにちは。(有)比留間工務店の齊藤です。5月らしからぬすっきりしない天気が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今回は「今すぐできる地震対策」がテーマです。昨年の3月11日以降日本列島では地震が多発しており、震度5以上の地震は昨年3月以降70回を超えています。つい先日も千葉で震度5弱を記録する地震が発生しました。「関東大震災」以降90年以上が経過している首都圏も地震の活動期に入っていると言えるでしょう。その一方で「耐震診断」や「耐震補強」は費用的な面で敬遠する方も多く、どの自治体でも建物の耐震化があまり進んでいないのも現状です。そこで今回はそんなに費用をかけなくても、いつ起こるか分からない地震に対して身を守るために「今すぐできる」という対策をご紹介します。まず大事なのは家具の固定です。どんなに耐震性が優れている建物でも震度5を超えると家具の転倒の危険性が高まります。家具が転倒してしまうと、寝ている際に下敷きになったり、逃げようとしても避難経路を倒れた家具が避難路を塞いだりと多くの危険、障害が発生します。それを防ぐだけでもかなりの「地震対策」になるのです。上の写真はホームセンターでも売っている多用途のL型金物を使用して戸棚を固定した例です。この際注意しなくてはならないのは、確実に柱や間柱といった木部に固定する事です。壁は大壁で柱がボードで覆われている場合が多いと思いますので、その際は下地センサーで木部を探し当てるか、叩いて音の具合で探しますが、心配な場合は我々専門家に相談してください。(柱が見える場合は柱にしっかり固定しましょう。)家具転倒防止専用の金具も市販されていますが、多用途のL型金物と比較すると費用的に割高なのと、見た目がいかついので、その辺は予算や部屋の用途によって使い分けるのも良いと思います。またもう1つの方法は家具転倒防止のI型の突っ張り棒です。これも数多く市販されており、有効な方法のひとつですが、設置するときは壁により近い位置に設置すると効果が高まります。又、和室によく見られる竿縁天井(天井板の下に一定の間隔で竿縁がうちつけてあり、天井面に凹凸がある天井)の場合は、竿縁に直接棒を設置しても効果が弱いので、竿縁下に板を流し面一にしてから棒を設置するのが良いでしょう。その他家具の下に敷く制震ゴムシート等、比較的安価で市販されているものもありますし、ご自身でも簡単にできるものもありますので、以上のような対策をしていない方はぜひご検討ください。また、以上のような地震対策は当店でも承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。(連休中5月3日、4日は齊藤は出勤しております。)