ひるまこうむてん若獅子日記-262 ハウスドクターの外壁修理-1(木工事→左官編)
何の前触れもなく外壁が崩れ落ちた様子。下地ごと腐朽しています。
平成30年9月22日
こんにちは。(有)比留間工務店の齊藤です。彼岸入りしてますます秋らしい陽気になりましたね。ただまたまた台風24号が発生したらしいです。日本に影響がないことを祈りつつ心構えをしておかないといけないですね。さて今回は外壁修理のレポートです。この夏ハウスドクターを自称している?私のもとにアパートの壁が落っこちたとの連絡があり心配しながら現場に駆けつけると、鉄骨製の2階通路部分の外壁(モルタル壁)の一部が落下していました。地震や強風の影響でもないので、状況からして雨水の侵入によって下地ごと腐朽した壁が落下した物だと判断しました。住民の方も含めて本当に怪我人が出なくてよかったです。改修工事の方法は色々検討しましたが、元通りに復旧し、さらに通路床面の防水工事を行うことにしました。原因は雨水の侵入と前述しましたが、角の部分、つまり鉄骨のはした部分のモルタル壁に大きなクラックが生じていて、そこから雨水が侵入していた模様でした。また2階通路床がコンクリートむき出しで表面に防水面がないため、外壁との接点が防水上の弱点になっていたのも原因の一つとして考えられます。最初に修理を行う部分の解体作業を行い、下地組という流れで工事段取りしていましたが下地板の奥の梁まで腐朽しておりました。予算等の関係上あまり大事にはできないのですが、そこは腕の見せ所という事ですぐさま下小屋へ戻り梁材を加工し、周囲にあまりダメージを与えないように梁の交換を行いました。続けて下地組、防湿シート貼り、下地合板貼り、シーリング処理といった大工工事を無事に終えました。(私自身けっこう久しぶりの大工仕事でした。)モルタル壁ということで、下地合板にはモルタル壁下地専用のラスカットパネルを使用し工期、コストの削減も図りました。大工工事完了後は左官屋さんに仕上げを行ってもらい、塗装→防水工事で完了になります。続きは全工事完了後にレポートします。
柱に沿ってクラックが入っているのが分かると思います。そこから雨水が侵入していました。
開けてびっくりでしたが、この時点で修理ができて良かったと思います。
強度抜群の米松の梁に入れ替え、下地補強もしっかり行いました。
木下地工事の様子。鉄骨の腐朽はなくて良かったです。
透湿防水シート張り。これを省く業者もいますがけっこう大事な工程です。
(ノダ)ラスカットパネル貼り完了。防水性もありこれがモルタル下地も兼ねてます。優れものです。
左官屋さんによるモルタル仕上げ完了。この後吹付塗装+防水で完了です。
次回は続きをレポートします。今回もお読みいただきありがとうございました。